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展覧会紹介~「印象派への旅」~

この展覧会の目玉は、やっぱりコレ!

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エドガー・ドガ《リハーサル》1874年頃

私が初めてこの作品を見たとき、正直、拍子抜けしてしまったんです。

真ん中があいている構図なんてあまり見かけたことがなかったので。

でも、鑑賞しているうちに段々と作品に引き込まれるんですよ。

右奥にいる先生らしき人がいわゆる「フォーカル・ポイント」。

視線が一番集まるところですね。

逆に言えば彼を扇の要として、ほぼ放射状にバレリーナに向かって線が伸びているような構図です。

この、一点集中とも一点出発とも言える構図こそが何らかの落ち着きをわれわれに与えている気がします。

 

ちなみに、ドガは現代のわれわれには「印象派の画家」として知られていますが、彼自身はそう呼ばれるのを好んではいなかったようです。むしろ嫌がっていたみたいです。

 

ドガ作品って、モネ作品みたいな色彩豊かに光を表現しているものとはちょっと違いますからね。結構、アカデミックで理性的。構図重視なんです。

 

よく「印象派=浮世絵の影響」みたいに語られることがありますが、その影響の受け方も画家それぞれ。当たり前ですけど。

 

どんな風に誰の影響を受けたかって考えながら作品を見るのも面白いですね。